不動産関係

事案に応じた最適な解決

賃貸借トラブル

賃貸借に関して,様々なトラブルが発生します。
例えば,突然,大家から立ち退きを求められた,賃料を増額された,などの事態に直面することがあります。そのとき,法的に認められるかどうか,一人で判断することは困難です。
また,家賃滞納の場合,時間が経てば経つほど損失が膨らんでいきますので,素早く手を打っていく必要があります。
このような様々なトラブルに対応し,適切な解決に尽力します。

建築紛争

「住居は生活の基本」であり,長く住む大切なマイホームです。そして,長く住宅ローンを払っていかなければなりません。
せっかくマイホームを購入したのに,欠陥があり,業者が対応してくれないと困っていませんか。マイホームを守るためにも,弁護士までご相談ください。

上記で挙げた例以外にも,不動産取引,任意売却,登記手続等を日常業務として行っておりますのでまずはお気軽にご相談ください。

皆様が安心して暮らせるよう尽力いたします。

専門家との連携

一級建築士・土地家屋調査士・不動産業者など,専門家と連携しトータルにサポートいたします。

よくある不動産問題についての質問

家を借りているのですが,更新時期が来たとき,大家から更新料を支払うよう求められました。賃貸借契約書には,更新するときは更新料を支払うという条項があるのですが,更新料を払う必要があるのですか。

更新料支払特約については。消費者契約法10条との関係で,有効か無効かで対立があり,裁判所の判断も分かれていました。そうしたところ,平成23年に最高裁判所の判決がありました。その中では,賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載された更新料条項は,基本的に有効である旨の判断がされました。

したがって,更新料は,基本的に支払う必要があると考えられますが,場合によっては更新料支払特約が無効となるときもありますので,詳しくは弁護士にご相談ください。

家族が海外旅行する3か月間だけ建物を貸したいのですが,可能でしょうか。

貸すことはできますが,3か月後に明渡しを求める際,トラブルが発生する可能性がとても高いです。というのも,現在,建物賃貸借契約は借地借家法が適用されますので,貸主が借主に対し契約の終了を主張するには正当事由が必要です。貸主の都合のみで明渡しを請求することは認められません。

そのため,「通常の建物賃貸借契約」では,海外旅行中のみ賃貸するということは自己都合で契約を終了されることとなり,正当事由を満たさないと判断される可能性が高く,ご希望にそぐわず不適当と考えられます。

そこで,このような場合,更新のない「定期借家契約」を活用することで,期間の満了により定期賃貸借契約を終了されることが可能となります。定期借家契約は通常と異なり,更新がなく借家人に不利益となりかねないため,その分要件が厳密です。要件をしっかりと押さえたうえでご活用してください。

なお,いわゆる「民泊」に該当する場合は別途法律による規制があります。

不動産を購入するにあたり,該当不動産の値段を調べたいのですが。

不動産の価格調査にあたりましては,公示価格,路線価,固定資産税評価額,該当不動産の隣接取引事例,不動産業者の調査などから判断することになります。単純に地名や坪数だけでは判断はできません。実際の現場の道路状況,近隣環境,間口奥行など形状の均衡など,ご自身が納得できる物件かを調査すべきです。もちろん,不動産業者のみならず,弁護士であってもそのお手伝いはできますのでお気軽にご相談ください。

2年前,マイホームを建てたのですが,最近,雨漏りがひどいので,しっかり直したいです。住宅瑕疵担保責任履行法という法律があると聞いたのですが・・・。

住宅瑕疵担保責任履行法は,平成17年に構造計算書偽装問題が発覚して大きな社会問題となった際,瑕疵担保責任を負う者が十分な資力を有していないと,新築住宅の発注者や買主が十分保護されない結果が生じうるので,一定の者に対して,資力確保の措置として瑕疵担保保証金の供託又は瑕疵担保責任保険契約の締結を義務付けることにしたのです。

保証金の供託又は保険への加入をしなければならないのは,新築住宅の請負人又は売主のうち,建設業者と宅地建物取引業者です。

この法律で保護される対象は,構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防ぐ部分の瑕疵で,かつ,引渡しの時から10年間に限られます。

住宅瑕疵担保責任履行法が利用できるかどうか,専門家に相談しましょう。

借地契約書で地代を一定期間増額させないという特約を定めたのですが,いかなる場合にもこの特約に基づき,増額請求は拒めますか。

借地借家法11条1項但書でこのような特約も有効とされます。

しかしながら,急激かつ著しい経済情勢の変動等(例えば賃料が公租公課にも及ばないなど)を考慮し増額を許さないことが賃貸人に対してあまりに酷であり,衡平と信義則に反すると認められるような場合,賃貸人がその特約を解除し,直ちに増額を請求することができるとの基準を示した裁判例もあります。このような場合には請求は拒めないとの結論となる可能性があります。

私の所有する土地と隣人の所有する土地の境界について紛争が生じています。解決のために,どのような手段がありますか。

土地の境界(最近は「筆界」とも言います。)に関する紛争については,筆界特定制度と筆界確定訴訟があります。

筆界特定制度は,平成17年不動産登記法改正により創設された制度です。筆界特定登記官と,土地家屋調査士その他の専門家の中から任命された筆界調査委員が,測量・実地調査,立入調査等をして,筆界(境界)を特定します。筆界に関して詳しい専門家が関与するという利点があります。

これに対して,筆界(境界)確定訴訟は,裁判所に対して土地の境界を特定することを求める訴訟です。筆界特定登記官のした筆界特定の結論よりも,筆界(境界)確定訴訟の判決が優先しますので,筆界特定登記官のした筆界特定の結論に不満があれば,筆界(境界)確定訴訟をすることになります。